次の世代にビジネスをつなぐ。研修記vol.2
経営革新等認定支援機関向けの、事業承継に絞った研修を受講しました。
税務分野だけでなく、弁護士さんが直面した法律問題、後継者による新規ビジネス展開例、支援センター、金融機関などなど、視点を変えてポイントを聞ける機会は、とてもありがたい場です。
ビジネスを次の世代に引き継ぐ事業承継は、
ひとすじなわではいかない家族のいち大事。
無料相談の席でも、
「息子にビジネスを承継したいので、今日は計画をつくってもらいにきました。」
と、安易に相談にこられる方もいらっしゃいます。
が、
ビジネスを次世代に引き継ぐための作戦をたて、計画に落とし込み、実際の実行・完了まで、中小企業庁の集計する平均でも、約10年、とのことです。
もちろん、
ビジネスの大きさや種類、関わる株主や債権者、家族などの利害関係者の数や関係性、経営者と後継者の年齢、などによっても、
かけられる時間も、かかる時間も、大きく変わるものではありますけれど、1-2時間で結論がでるものではないお話しなのです。
事業承継の計画表を作成するステップは、大きくわけても、
1.現状の把握
2.希望の聞き取り
3.課題の洗い出し
4.基本方針の策定
5.対策の検討
6.10年分の事業承継計画表の作成(適時改訂)
短い相談の時間のなかで、少しでも前進させたい。
そんな方には、
1.現状の把握
で、いずれ必要となる基本的な書類や情報を、まずは揃えてから相談に向かうことです。
たとえば、
* 家族構成図(年齢や職業、同居か別居か、ビジネスとの関わりなどを添えて)
* 会社の定款・登記事項全部証明書
* 会社または個人事業の、3年分の税務申告書・決算書・内訳書
* 個人・会社の保有する不動産の登記事項全部証明書、取得時の売買契約書、固定資産評価額
* 経営者個人のおおむねの金融資産の時価
* 経営者および会社の借入明細・保証の状況
* 会社の株主一覧(会社との関わり、友好的・敵対関係の有無、個人株主のおおむねの年齢)
などが挙がります。
これらが、事前に整理されているだけでも、最初の1~3のステップがスムーズに進みますよ。
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